こんにちわ。東和不動産 HATTSAKUです。
ここちいい風が過ごしやすい季節を運んで来てくれたように、
さわやかな休日の朝。
滋賀県米原市の伊吹に行ってきました。
以前東和不動産施工の栗東市K邸にて、ステンドグラスを担当してくれたKAZUWさんが
2017年初旬に移住されたので、挨拶もかねて行って見ました。
KAZUWさんの作風は自然との会話・ひらめきの中で生まれる神秘的な部分と、人との出会いなど
生活にすごく寄り添った部分の融合を当たり前のように自然に表現されるような印象で、
作品も人柄もとても好きな作家さんです。
(10年位前は本当に仙人みたいな暮らしをされていたので、神秘さが半端なかったです。)
また、すごいなと思うのは、ガラス作品を作る場所(作業場)も自分で一つ一つ改装されるこだわりを
持っておられて、栗東市の作業場を建築されているときは興味があり、ちょくちょく見にいかせてもらいました。
今回は伊吹の築100年以上前(築年数不詳)の自宅を改装して住まれているということで
建築屋の端くれ設計士としては、『これは行くでしょ!!』という気持ちで家族も巻き込んで行ってきました。
【KITCHEN】
いつもおおらかでゆったりとした笑顔で迎えてくれるKAZUWさんと、
そのイメージどおりの住処に、納得を超える感情。
(納得を超えると満足ではなく、なぜか安心感。)
【玄関 entrance】
改装前は空き家になっていたこともあり、埃などもすごく家全体をなでるようにすべて拭くところから
改装が始まったそうです。家族を呼ぶ前に改装を終えようと、この土間にテントを立てて、埃をしのぎ、
寝泊りしながら改装されました。
【Living リビング】
キッチンやリビングの床を無垢材に張替え、壁を塗り、うらやましいくらい最高の居心地空間。
このような安らぐ家を、『提案していかねば!!』とかなり勉強させていただきました。
ちなみに水廻り(バスルームやトイレ、洗面など)にかわいいタイル張替えも自らされていましたが、
写真を撮り忘れました。すいません。
【撒きストーブ】
米原市の伊吹の冬はあたり一面真っ白になるそうです。
KAZUWさんは米原の初冬を迎えられましたが、近所の住人の方も雪には慣れておられるので、
助け合いも日常にあり、雪で困るようなことはなかったみたいです。
これから初夏を迎えられますが、山も近くすずしい環境なので、過ごしやすそうでした。
【キッチン壁の羽目板張り】
ちょっとコーヒーをいれてくれる後ろ姿を写真におさめるだけで、ひとつの絵画のよう。
人にはそれぞれの住み方があり、暮らしがある。
ニーズもそれぞれ。
自分の住処を造るうえで、何が一番重要なのか。
新設備、断熱性、耐震性、機能性なのか。
天然素材の感触なのか。
空間の広がりと窓からの風景の開放感なのか。
私は建築のご提案の中でいかに自分の固定概念をなくし、お客様(依頼者様)の立場から物事を見ることが
できるか意識してきましたが、今回築100年のKAZUWさんの家を見て、もっともっと固定概念をなくした提案が
できるのではないか。立ち止まり、考えるいいきっかけをいただくことができました。
たとえば、住処とは住まれる方が住み方によって作り上げていくもの。
それを建築屋側でヒアリングを元にどこまで作ることが正解なのか。
ちょっとゆっくり考えていきたいと思います。
こどもがハイハイしてここちいい家をテーマに建築するうえで、大きな課題をいただいた一日でした。